犬が高く足を上げておしっこする理由は?マーキングと散歩のマナー

足を高く上げておしっこをする姿勢については、体格などとの関係を調べた研究もありますが、愛犬が自分を大きく見せようとしているとまでは言い切れません。

「できるだけ高い位置におしっこをかけようとする」ときに考えられること

マーキングのときに足を高く上げて(ときには逆立ちのような姿勢で)、できるだけ高い位置におしっこをかけようとする様子は、散歩中に見られることがあります。高い位置に残した匂いが、ほかの犬に体の大きさや強さを伝えているのではないかという見方があり、小型犬ほど高い位置を狙う傾向を報告した研究もあります。ただ、足を上げる排尿姿勢と体格などを調べた研究はあっても、犬が大きく見せようと意図しているとは断定できず、あくまで仮説の一つとして受け止めておきましょう。散歩中の犬は、マーキングを通じて匂いを残したり、ほかの犬の匂いを確かめたりしていると考えられています。一方で、飼い主にはマナーを守る責任があります。人の家の壁や店先、電柱などの設備にはかけさせず、公園などではその場所のルールに従ってください。水で流せばどこでもしてよい、というわけではありません。マナーベルトや、万一かかってしまったときに流す水のボトルは、あくまで備えとして持っておきましょう。また、マーキングは少量ずつ何度もすることがありますが、急に足の上げ方が変わった、排尿時に痛がる、少量を何度も繰り返して落ち着かない、血が混じる、陰部を気にするといった様子があるときは、膀胱炎などの泌尿器のトラブルが関わることもあるので、体調面も確認してください。

「縄張りアピール」と決めつける前に:いつもと違う様子の確認

高い位置へのマーキングは散歩中に見られることがありますが、少量を何度も繰り返して落ち着かないときは泌尿器のトラブルのこともあります。いつものマーキングと様子が違わないかを見てください。

🐕 電柱や壁の高い位置を狙ってかける

併せて見られること:少量を数回、その後は普通に歩く

考えられること:匂いを残すマーキングのことも

→ かけてよい場所か確認

🐕 少量を頻繁に繰り返し落ち着かない

併せて見られること:血尿・陰部を舐める・痛がる

考えられること:膀胱炎などの泌尿器トラブルの可能性

→ 早めに受診

🐕 室内でのマーキングが急に増えた

併せて見られること:多飲多尿や環境の変化がある

考えられること:泌尿器の病気やストレスの可能性

→ 早めに受診・環境確認

🐕 おしっこの姿勢で出ない・少量のみ

併せて見られること:特にオスで元気消失・お腹の張り

考えられること:尿路閉塞の疑い(緊急)

→ 至急受診

状況別の読み解き方

💬 散歩中、電柱や壁のできるだけ高い位置を狙う

匂いを残すマーキングの場面で見られることがあります。散歩は匂いを通じた情報交換の時間とも言われますが、かけてよい場所かどうかは飼い主が判断してあげましょう。

💬 他の犬のマーキングの真上に重ねる

ほかの犬の匂いに反応して重ねていることがあります。気持ちまでは決められないので、人の家や設備の近くなら、そっと場所を移しましょう。

飼い主ができる対策

1高さの理由は仮説として受け止める

高い位置を狙うマーキングには、ほかの犬に体の大きさを伝えているという見方がありますが、犬が大きく見せようと意図しているとは言い切れません。体格との関係を調べた研究はあっても、気持ちや目的までは分かっていないのです。マーキングを見かけるたびに叱る必要はありません。

2かけさせない場所を決め、水ボトルは備えにする

人の家の壁や店先、電柱などの設備にはかけさせないのが散歩のマナーです。流せば済むと考えず、マナーベルトの着用や、万一かかってしまったときに流す水のボトルは、備えとして持ち歩いてください。公園や施設では、その場所のルールに従いましょう。

3かけてほしくない場所は事前に誘導する

電柱や壁など、かけさせたくない場所が近づいたら、リードで軽く誘導して通り過ぎるか、名前を呼んで注意をこちらに向けてください。すべてのマーキングに付き合うのではなく、飼い主が場所を選んであげると、散歩のマナーを保ちやすくなります。

4マーキングが多すぎるときは興奮や不安も考える

あまりに頻繁にマーキングを繰り返す、ほかの犬の匂いのたびに強く反応するといった場合は、興奮しやすさや不安が背景にあることもあります。散歩前に少し遊んでおく、匂いを嗅ぐ時間をゆっくり取るなどで、落ち着いて歩けることがあります。回数が急に増えたときは、体調の変化もあわせて見てあげてください。

5『少量頻回・痛がる・姿勢の変化』は体調も確認する

マーキングは少量ずつ何度もすることがありますが、少量を繰り返すのに落ち着かない、血が混じる、陰部を気にする、排尿時に痛がる、足の上げ方が急に変わったといった様子があれば、膀胱炎などの泌尿器のトラブルが関わることもあります。いつものマーキングと違うと感じたら、動物病院で確認してください。

注意したいケース

⚠️ おしっこの姿勢をとっても出ない・少量しか出ない、特にオスで元気がない・お腹が張っているといった場合は、マーキングと考えずに尿路のトラブルを疑い、様子を見ずに動物病院へ連絡してください。

まとめ

🐶 高い位置へのマーキングには体の大きさを伝えるという見方もありますが、犬の意図までは分かっていません。

🐶 まずは人の家や設備にかけさせず場所のルールを守り、少量を何度もする・痛がるときは体調も確認するのがおすすめです。

よくある質問

Q. 犬ができるだけ高い位置におしっこをかけようとするのはなぜですか?

A. 高い位置に残した匂いがほかの犬に体の大きさを伝えている、という見方があり、足を上げる姿勢と体格などを調べた研究もあります。ただ、犬が自分を大きく見せようと意図しているとは断定できず、理由ははっきり分かっていません。

Q. マーキングはやめさせるべきですか?

A. マーキングそのものを頭ごなしに叱る必要はありませんが、かけてよい場所を選ぶのは飼い主の役目です。人の家の壁や店先、電柱などにはかけさせず、その場所のルールに従いましょう。水のボトルは万一のときの備えで、流せばどこでもよいわけではありません。かけさせたくない場所は、手前でリードや声かけで誘導してください。

Q. マーキングが多いのは病気ではないですか?

A. 回数の多さだけでは分かりません。少量を頻繁に繰り返して落ち着かない、血が混じる、陰部を気にする、排尿時に痛がる、足の上げ方が急に変わったといった様子があれば、膀胱炎などの泌尿器トラブルのこともあります。いつもと違うと感じたら、動物病院で相談してください。

関連する行動もチェック

この行動とあわせて見られることが多い行動です。あわせて読むと、排泄まわりのしぐさを見比べやすくなります。

🐕 愛犬の様子に目を配りながら、一緒のお出かけも楽しみましょう。

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📚 参考:日本獣医動物行動学会(行動診療を行う動物病院の地域別一覧あり)/AVSAB(米国獣医動物行動学会)Position Statements

※本記事は一般的な動物行動学の知見に基づく参考情報であり、獣医学的な診断に代わるものではありません。愛犬の体調や行動に不安がある場合は、必ず獣医師にご相談ください。

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