毛布やクッションを吸ったり前歯でカミカミしたりする理由は行動だけでは特定できないので、まずは布や糸を飲み込んでいないかを確かめてあげることが大切です。
「毛布やクッションを吸う・前歯でカミカミする」が見られる場面
毛布やクッションをチュパチュパと吸ったり、前歯で小刻みにカミカミしたりする理由は、行動だけでは特定できません。子犬時代に母犬のお乳を吸ったことに由来する自己安定行動と説明されることもあり、人の子どもの指しゃぶりにたとえられることもあります。眠い時やリラックスタイムに見られることが多い一方で、成犬になっても続く子もいます。早くに母犬と離された犬に多いと言われることもありますが、それだけを原因と決めることはできません。気にしてあげたいのは、「吸う・噛む」と「飲み込む」の違いです。吸っているだけに見えても、布や糸を飲み込んでいないか、口や体に異常がないかをまず確認します。布の破片を飲み込むと、腸閉塞につながるおそれがあります。穴が開いている・綿や糸がほつれている毛布は、置いたままにしないでください。取り上げようとすると唸る場合は、無理に引っ張らないことも大切です。飲み込んだ可能性があれば、症状が出るまで待たずに動物病院へ連絡します。また、ストレスが高まった時期に吸う時間が急に増えたときは、生活の変化を振り返るきっかけにもなります。
「変な癖」と決めつける前に:場面ごとに確認したいこと
眠い時に見られることもある行動ですが、布や糸を飲み込んでいないかを先に確かめたい行動です。吸う時間が増えた、取り上げると唸るなど、いつもと違う様子もあわせて見ておきましょう。
状況別の読み解き方
💬 寝る前に毛布を吸いながらうとうとする
落ち着こうとしている場面で見られることがあります。無理にやめさせるより、毛布に穴やほつれがないかを時々確かめてあげましょう。
💬 布を実際に食べてしまっている(穴が開く・繊維を飲む)
誤飲による腸閉塞のおそれがあります。対象の布を届かない場所に移し、飲み込んだかもしれないときは元気そうに見えても動物病院へ連絡を。
飼い主ができる対策
1やめさせる前に、飲み込んでいないかを確認する
眠い時やリラックスタイムに吸う・軽くカミカミする様子は、気持ちを落ち着けている場面で見られることがありますが、見た目だけで害がないとは判断できません。布や糸を飲み込んでいないか、口のまわりや体に変わった様子がないかを確かめ、気になる点がなければ無理にやめさせず、お気に入りの毛布を大切にしてあげましょう。
2毛布に「穴・ちぎれ・綿の露出」がないか定期チェック
気をつけたいのは布を食べてしまうケースです。穴が開いている・綿や糸が出ている毛布は置いたままにせず片付け、ほつれにくい丈夫な素材のものに替えてください。取り上げようとして唸るときは引っ張り合いにせず、愛犬が毛布から離れているときに片付けるようにしましょう。
3吸う時間が急に増えたら生活の変化を振り返る
環境の変化(引っ越し・新しい家族・留守番の増加)の後に吸う行動が増えたときは、安心を求める気持ちが強まっていることもあります。運動や遊びの時間、安心できる寝床など、生活全体を見直してあげましょう。増え始めた時期と、同じ頃にあった出来事をメモしておくと、相談するときにも役立ちます。
4毛布へのこだわりが強いときは、ほかの安心材料も増やす
毛布がないと落ち着かないほどこだわるときは、それ以外の安心材料(噛むおもちゃ・ノーズワーク・飼い主との穏やかな時間)を増やしてあげると、一つの物への集中がやわらぐこともあります。いきなり取り上げるのではなく、ほかの楽しみを少しずつ増やしていきましょう。
5布を飲み込んだかもしれないときは、待たずに動物病院へ連絡する
布やひも状のものを飲み込むと、腸に引っかかるおそれがあります。症状が出るまで待たず、飲み込んだかもしれないと気づいた時点で動物病院へ連絡してください。繰り返す嘔吐・食べない・便が出ない・ぐったりしているといった様子があれば、なおさら急いで相談しましょう。
注意したいケース
⚠️ 吸っているだけに見えても、布や糸を飲み込んでいないかは見た目では分かりにくいものです。穴やほつれのある毛布は片付け、口にした布が見当たらないときは早めに動物病院へ連絡してください。
まとめ
🐶 毛布を吸う・噛む理由は行動だけでは決められないので、まずは布や糸を飲み込んでいないかを確かめてあげましょう。
🐶 まずは毛布の穴やほつれを確認し、取り上げるときは無理に引っ張らないことから始めるのがおすすめです。
よくある質問
Q. 犬が毛布を吸うのはなぜですか?
A. 行動だけで理由を特定することはできません。子犬時代の授乳に由来する自己安定行動と説明されることもあり、眠い時やリラックス時に見られることがあります。早くに母犬と離れたことだけを原因と決めつけず、布や糸を飲み込んでいないかもあわせて確認してください。
Q. 毛布を吸うのはやめさせるべきですか?
A. 無理にやめさせるより、飲み込んでいないかの確認を先にしましょう。穴の開いた毛布やほつれた毛布は置いたままにせず、丈夫なものに替えてください。取り上げると唸る場合は無理に引っ張らず、飲み込んだ可能性があれば症状を待たずに動物病院へ連絡します。
Q. 最近、吸う時間が急に増えました。大丈夫ですか?
A. 急に増えたときは、安心を求める気持ちが強まっていることもあります。留守番の増加や環境の変化など心当たりがないか振り返り、運動や遊び、安心できる寝床を見直してあげてください。布を飲み込んでいないか、口や体にいつもと違う様子がないかもあわせて確認しましょう。
関連する行動もチェック
この行動とあわせて見られることがある行動です。読み比べると、口を使うしぐさの違いを確かめやすくなります。
📚 参考:日本獣医動物行動学会(行動診療を行う動物病院の地域別一覧あり)/AVSAB(米国獣医動物行動学会)Position Statements
※本記事は一般的な動物行動学の知見に基づく参考情報であり、獣医学的な診断に代わるものではありません。愛犬の体調や行動に不安がある場合は、必ず獣医師にご相談ください。



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