犬が目をそらす理由は?見つめ合いを嫌がるときの接し方

愛犬が目をそらしたり顔を背けたりするのは、周りに注意を移したときや、人との距離を取りたい場面などで見られるしぐさです。

「目をそらす・顔を背ける」が見られる場面

目をそらす・顔を背けるしぐさは、周りの何かに注意を移したときや、見つめられて少し距離を取りたい場面などで見られます。人の感覚では「無視された」「嫌われた」と感じやすい行動ですが、毎回同じ気持ちを表すわけではありません。緊張をやわらげようとするしぐさとして「カーミングシグナル」と呼ばれることもあり、じっと見つめられることや顔を近づけられることを負担に感じて視線を外している場合もあります。見つめたときに愛犬が顔を背けるなら、こちらの視線や接近を少し弱め、愛犬が離れられるようにしてあげましょう。カメラを向けたときに顔を背ける犬もいますが、その理由も一つには決められません。一方で、「ちゃんと目を見なさい」と顔を掴んで向けさせるのは、愛犬にとって強いプレッシャーになることがあるので避けてください。「目を合わせないから懐いていない」と、関係を評価する必要もありません。

「無視・反抗」と決めつける前に:場面ごとの接し方

目をそらされても、「無視された」「反抗的」と受け取る前に、そのときの場面を見てください。視線を外すしぐさは人の受け取り方とは違う理由で見られることがあります。

🐕 見つめると、すっと目をそらす

併せて見られること:ゆっくりした動き・体は普通

考えられること:見つめられる圧を和らげたいことも

→ こちらも視線を外して圧を緩める

🐕 叱っている時に顔を背ける

併せて見られること:あくび・鼻舐め・体を低くする

考えられること:叱られることへの緊張のことも

→ 叱るのをやめて落ち着く

🐕 カメラを向けると顔を背ける

併せて見られること:レンズを避ける

考えられること:向けられたカメラが気になっていることも

→ おやつで一瞬の注目を

🐕 顔をそらしながら白目でこちらを見る

併せて見られること:体が固まる・物を守っている

考えられること:ホエールアイ(強い緊張のことも)

→ すぐ構うのをやめ距離を

🐕 目やに・充血・まぶしがって目を細める

併せて見られること:目をこする・涙が多い

考えられること:目の病気やケガの可能性(行動とは別)

→ 早めに受診

状況別の読み解き方

💬 カメラやスマホを向けると顔を背ける

向けられたカメラやスマホが気になっているのかもしれません。顔を背けたら、いったんカメラを下ろしてあげましょう。

💬 叱っている時に目をそらす

無視しているとは限らず、叱られる緊張から視線を外していることがあります。叱るのをやめて、落ち着ける時間をつくりましょう。

💬 他の犬とすれ違う時に顔を背ける

相手の犬と距離を保ちたいときに見られることがあります。無理に近づけず、そのまま穏やかにすれ違わせてあげましょう。

飼い主ができる対策

1目をそらされても「嫌われた」と誤解しない

目をそらすしぐさは、嫌われたことを意味するとは限りません。周りに気を取られたときや、見つめられる距離を少し広げたいときなどにも見られます。「目を合わせない=懐いていない」と受け取らず、そのときの場面や体の様子を見てあげてください。

2「目を見なさい」と顔を固定しない

叱る時に顔を掴んで目を合わせさせると、愛犬にとって強いプレッシャーになり、怖がらせてしまうことがあります。目をそらしたら、無理に向かせず、こちらの圧を緩めてあげてください。

3こちらも視線を外して、圧を和らげる

愛犬が目をそらしたら、こちらもゆっくりまばたきをする・少し視線を外すと、見つめる圧を和らげられます。じっと見続けないようにすると、愛犬がその場で落ち着きやすくなることもあります。

4写真を撮るときは目線を無理に求めない

撮影のたびに顔を背けるようなら、レンズを向け続けず、おやつや音で一瞬だけ注意を引く方法で、短い時間で撮り終えましょう。目線がなくても、愛犬がくつろいでいる横顔も素敵な一枚になります。

5アイコンタクトは「良いこととセット」で教える

名前を呼んで目が合ったら褒めておやつ、を繰り返すと、「飼い主と目を合わせる=良いこと」という学習が進み、自然なアイコンタクトが増えていくことがあります。強制ではなく、自分から見たくなる関係を作るのがコツです。

注意したいケース

⚠️ 顔をそらしながら白目が見える、体が固まる、物を守っているといった様子があるときは、構うのをやめて距離を取ってください。目やにや充血があり、まぶしそうに目を細めているときは、目の不調のこともあるため動物病院へ相談しましょう。

まとめ

🐶 目をそらすしぐさは場面によって見え方が変わり、「嫌われた」「反抗している」と決めつけるものではありません。

🐶 見つめられて顔を背けたら視線や接近を弱め、愛犬が離れられるようにしてあげるのがおすすめです。

よくある質問

Q. 犬が目をそらすのは嫌われているのですか?

A. 嫌われているとは限りません。周りに注意を移したときや、見つめられて距離を取りたいときなどに見られ、いつも同じ気持ちで目をそらしているわけではありません。顔を背けたら、こちらの視線や接近を少し弱めてあげてください。

Q. 叱る時に目を合わせないのは反省していないから?

A. 反省しているかどうかは、目を合わせるかどうかでは分かりません。叱られる緊張から視線を外していることもあります。顔を掴んで目を合わせさせるのは強いプレッシャーになるので避け、叱ること自体を見直してみてください。

Q. アイコンタクトができる犬にするには?

A. 強制ではなく、名前を呼んで目が合ったら褒めておやつを繰り返してください。「飼い主を見ると良いことがある」と学んでいくと、自分から目を合わせてくれることが増えていきます。散歩中に飼い主へ注意を向けてもらう練習にも役立ちます。

関連する行動もチェック

この行動とあわせて見られることが多い行動です。視線を外すときに一緒に出ることもあるしぐさなので、あわせて見てあげてください。

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📚 参考:日本獣医動物行動学会(行動診療を行う動物病院の地域別一覧あり)/AVSAB(米国獣医動物行動学会)Position Statements

※本記事は一般的な動物行動学の知見に基づく参考情報であり、獣医学的な診断に代わるものではありません。愛犬の体調や行動に不安がある場合は、必ず獣医師にご相談ください。

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