犬がおやつを隠す・鼻で埋める理由は?ご飯を埋める仕草の意味と対処法

犬がおやつを隠す、ご飯を鼻で埋めるような仕草をするのは、「今はお腹がいっぱい」「あとで食べたい」「取られたくない」といったときによく見られる行動で、食べ物を土に埋めて取っておいた祖先の習性の名残とも言われます。多くは心配のいらない行動ですが、隠したおやつが傷む、急に食べずに隠すようになったといった場合は注意が必要です。鼻で隠す仕草の意味と、飼い主ができる対処法を整理しました。

犬がおやつを隠す・埋める理由と見ておきたいこと

おやつを隠す、ご飯を埋めようとする理由として、よく挙げられるのは次のようなものです。

🐾 今はお腹がいっぱい:満腹のときにもらったおやつを、すぐに食べずに取っておこうとすることがあります。

🐾 あとで食べたい・大事にしたい:お気に入りのおやつやガムほど、決まった場所にしまい込む子もいます。

🐾 取られたくない:ほかの犬や猫、小さな子どもが近くにいると、取られないように隠すことがあります。

🐾 祖先の習性の名残:余った食べ物を土に埋めて取っておいた習性が残っている、と説明されることもあります。

🐾 食べにくい・体調がすぐれない:急に食べずに隠すようになったときは、口の痛みや体調の変化のこともあります。

ソファの隙間や布団の下におやつを隠す、鼻先で見えない土を「かける」ような仕草をする様子は、満腹のときや、もらったものをすぐに食べないときなどに見られることがあります。余った食料を土に埋めて保存した祖先の習性の名残と説明されることもありますが、保存のためと決めつけず、いつ・どこで・何を隠すのかをあわせて見ることが大切です。掘れないフローリングの上で一生懸命に鼻で土をかけるような動きをする姿は、なんとも健気ですよね。ただし、いくつか気に留めたい点があります。まず、十分に食べられているか。与えている量が多くて食べ切れないのか、食べにくい理由があるのかで、対応は変わります。次に衛生面で、隠した生ものやふやけるおやつを数日後に掘り出して食べ、お腹を壊すことがあります。多頭飼いなどで周りの犬や動物との距離が近いと、取られることを警戒して隠す行動が激しくなることもあり、食べ物をめぐる緊張のサインのこともあります。隠した物を守って唸るような場合は、手で取り上げようとせず、愛犬が安全に離れてから片付けてください。さらに、今まで普通に食べていた子が急に食べずに隠すようになった、食欲が落ちた、食べ方が変わったといったときは、口の痛みや体調不良で「食べたいのに食べられない」状態のこともあるので、動物病院へ相談しましょう。

ご飯やおやつを鼻で埋める仕草をするのはなぜ?

おやつを床に置いたあと、鼻先で見えない土をかけるように押したり、毛布やクッションを鼻で寄せてかぶせたりするのが、いわゆる「埋める仕草」です。フローリングでは何も埋まらないのに、鼻で何度も押している姿を見ることもあるでしょう。これは、食べ物を土に埋めて隠す動きが、掘れない場所でも出てくるものと考えられています。満腹でいま食べる気がないとき、あとで取っておきたいときによく見られます。

食器に入ったご飯に向かって鼻で埋めるような仕草をする子もいます。お腹が空いていない、今はそのご飯を食べたい気分ではないといったときに見られることが多く、あとで何事もなかったように食べることもあります。おやつの与えすぎで食事の時間にお腹が空いていないこともあるので、1日のおやつの量やご飯の時間を見直してみましょう。

鼻で隠す仕草そのものは、叱ったりやめさせたりする必要はありません。ただし、ご飯に鼻で埋める仕草をしたまま食べない日が続く、食欲や元気が落ちている、ほかのものも食べたがらないといった場合は、好みの問題ではなく体調不良のこともあります。食べた量を記録し、1日以上ほとんど食べないときや、嘔吐・下痢などを伴うときは早めに動物病院へ相談してください。子犬や小型犬、持病のある子は、もっと早めの相談が安心です。

「貯食本能」と決めつける前に:食べ方や周りの様子の確認

食べ物を隠す背景は一つではなく、食べ切れない量や多頭飼いの緊張、体調不良が関わることもあります。十分に食べられているか、食欲の変化を伴うかを見てください。

🐕 満腹の時にもらったおやつを隠す

併せて見られること:普段のご飯は食べていて元気もある

考えられること:食べ切れない分を取っておく動きのことも

→ 量を見直し、傷む物は後で回収

🐕 多頭飼いで隠し行動が激しい

併せて見られること:食べ物の周りで緊張・警戒する

考えられること:取られる不安(資源の防衛)の可能性

→ 給餌場所を分ける

🐕 急に食べずに隠すようになった

併せて見られること:食欲低下・口臭・よだれがある

考えられること:口の痛みや体調不良の可能性

→ 早めに受診

🐕 食べ物以外も隠す・執拗に繰り返す

併せて見られること:落ち着きなく強迫的に見える

考えられること:不安や常同行動の可能性

→ 続くなら相談を

状況別の読み解き方

💬 満腹の時にもらったおやつを咥えてうろうろして隠す

すぐには食べずに取っておこうとしているのかもしれません。与える量が多すぎないかを見直し、傷みやすいものは愛犬がその場を離れてから片付けましょう。

💬 多頭飼いで隠す行動が激しい

ほかの犬に取られることを警戒しているのかもしれません。食べ物をめぐる争いにならないよう、給餌の場所やタイミングを分けましょう。

飼い主ができる対策

1隠す理由を決めつけず、食べられているか見る

満腹のときにもらったおやつを隠すのは、後で食べるために取っておく行動と説明されることがありますが、保存のためと決めつけず、普段のご飯を十分に食べられているかもあわせて見てあげてください。掘れない床でエア土かけをする姿も含めて、隠すこと自体を叱る必要はありません。

2生もの・ふやけるおやつは離れてから回収する

隠したおやつを数日後に掘り出して食べ、お腹を壊すことがあります。ジャーキーや生っぽいおやつなど傷みやすいものは、愛犬がその場を離れてからそっと回収しておいてください。目の前で取り上げるのは避けましょう。日持ちする硬いおやつも、見つけたら片付けておくと衛生的です。

3多頭飼いの激しい隠しは給餌を分ける

ほかの犬がいる家で隠し行動が激しいときは、取られることへの警戒が背景にあるのかもしれません。食べ物をめぐる緊張はけんかのきっかけにもなるので、おやつや食事は別の場所・別のタイミングで与えてください。隠した物を守って唸るときは、手を出さずに距離を取りましょう。

4隠し場所を叱らず、環境で対応する

隠す場所を叱っても、愛犬が隠れてこそこそするようになるだけのことがあります。埋めてほしくない場所には近づけないようにする、与えるおやつを食べ切れる量にするなど、環境側の工夫で対応してみてください。

5『急に食べず隠す』は体調も確認する

今まで食べていた子が急に食べずに隠すようになった、食べ方が変わったといったときは、口の中の痛みや体調不良が関わっているのかもしれません。口臭やよだれ、元気の変化を見て、嫌がるときは無理に口の中をのぞかず、動物病院へ相談してください。

注意したいケース

⚠️ 隠したおやつが傷んで後日食べてお腹を壊すことがあるので、生モノ系のおやつの隠し場所は、愛犬が離れたタイミングで回収しておきましょう。隠した物のそばで唸るときは、手で取り上げないでください。

まとめ

🐶 おやつを隠す・鼻で埋める仕草は、満腹のときや取っておきたいときによく見られますが、保存の習性だけで説明できるとは限らず、食べる量や周りの環境、体調もあわせて見ることが大切です。

🐶 ご飯に鼻で埋める仕草をするときは、おやつの量や食事の時間を見直し、食べない日が続くなら動物病院へ。

🐶 まずは十分に食べられているかを確認し、傷みやすい物は愛犬が離れてから回収するのがおすすめです。

よくある質問

Q. 犬がおやつを隠したり埋めようとするのはなぜですか?

A. 余った食料を埋めて保存した祖先の習性の名残と説明されることがありますが、理由を一つに決めることはできません。満腹のときや食べ切れない量をもらったとき、周りに取られそうなとき、口の不調で食べにくいときなどにも見られることがあるので、食べる量や場所、周りの様子もあわせて見てください。

Q. ご飯を鼻で埋めるような仕草をして食べないのはなぜですか?

A. お腹が空いていない、今は食べる気分ではないときによく見られる仕草で、あとで食べることもあります。おやつの量やご飯の時間を見直してみましょう。ただし、食べない日が続く、元気や食欲が落ちている、嘔吐や下痢があるといった場合は体調不良のこともあるので、動物病院へ相談してください。

Q. 隠したおやつを放っておいて大丈夫ですか?

A. 生ものやふやけるおやつは、数日後に掘り出して食べてお腹を壊すことがあるので、放っておかずに片付けましょう。回収するときは、目の前で取り上げるのではなく、愛犬がその場を離れてからにしてください。隠した物を守って唸る場合は手を出さず、隠す場所を叱る必要もありません。

Q. 急に食べずに隠すようになったのですが心配です。

A. 今まで食べていた子が急に食べずに隠す、食欲が落ちて隠すことが増えた場合は、口の中の痛みや体調不良で「食べたいのに食べられない」状態のこともあります。習性によるものと決めつけず、口臭やよだれ、元気・食欲の変化を確認して、動物病院へ相談してください。

関連する行動もチェック

この行動とあわせて見られることが多い行動です。あわせて読むと、食べ物まわりの行動を比べやすくなります。

🐕 愛犬の様子に目を配りながら、一緒のお出かけも楽しみましょう。

店内ペット同伴OKのお店を探す

わんグルは店内ペット同伴OKのお店だけを集めた検索サイトです

📚 参考:日本獣医動物行動学会(行動診療を行う動物病院の地域別一覧あり)/AVSAB(米国獣医動物行動学会)Position Statements

※本記事は一般的な動物行動学の知見に基づく参考情報であり、獣医学的な診断に代わるものではありません。愛犬の体調や行動に不安がある場合は、必ず獣医師にご相談ください。

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。