耳を動かすしぐさは、周囲の音へ注意を向ける場面などでも見られます。
「耳を左右バラバラに動かす」が見られる場面
耳を左右別々の方向に向けたり、ピクピクと動かしたりするしぐさは、周囲の音へ注意を向ける場面などで見られることがあります。散歩中や新しい環境で耳がせわしなく動くこともあれば、寝ている時に耳だけが小さく動くこともあります。ただし、左右の動きが揃っているか、バラバラかという見た目だけで、耳の健康状態は分かりません。片方の耳ばかりを気にして動かす、頭を振る、耳を後ろ足で掻く、耳を床にこすりつける、触られると嫌がるといった様子があれば、外耳炎や耳の中の異物など、耳の中のトラブルが関わっていることもあります。音を出して何度も反応を試すより、どんな場面で、どちらの耳を、どのくらい気にしていたかといった普段との違いを記録して、動物病院へ相談しましょう。
「正常な探索」と決めつける前に:場面ごとに確認したいこと
耳をバラバラに動かす場面はさまざまで、耳のトラブルが関わることもあります。左右差だけでなく、頭を振る・掻く・触られるのを嫌がる様子もあわせて確認してください。
状況別の読み解き方
💬 散歩中や新しい環境で
周りの音に注意を向けていることがあります。頭を振る・耳を掻くといった様子がないかも、あわせて見ておきましょう。
💬 寝ているのに耳だけ動いている
眠っている間に耳が小さく動くこともあります。無理に起こさず、普段と違う様子が続くときは記録しておきましょう。
飼い主ができる対策
1音の方へ耳を向ける様子は場面とあわせて見る
音のする方へ左右の耳を別々に向けるしぐさは、周りの音に注意を向ける場面などで見られることがあります。散歩中や物音のする場面で耳がせわしなく動いても、無理に止めさせる必要はありません。ただ、耳がよく動いているからといって耳に不調がないとは言えないので、ほかの様子にも目を向けておきましょう。
2寝ている時の耳の動きは起こさずに見守る
眠っているのに耳だけが動くことがあります。無理に起こしたりせず、ゆっくり休める静かな寝床を用意してあげましょう。寝ている間のしぐさだけでは分からないこともあるので、起きているときに耳を気にする様子がないかもあわせて見ておくと安心です。
3片方の耳を気にする様子や頭を振る様子に気づく
左右の耳がそろって動いているかどうかだけで、耳が健康とは言えません。片方の耳ばかり気にして動かす・その耳を掻く・頭をそちらへ傾けるなど、左右で違いがあるときは、耳の中のトラブルが関わっていることもあります。いつから・どちらの耳かを書き留めておくと、相談するときの手がかりになります。
4気になる時は耳の中を実際に確認する
片耳を頻繁に気にするなら、嫌がらない範囲で耳の内側の見える部分をやさしく確認してください。普段の色や匂いを知っておくと、変化に気づきやすくなります。赤み・黒や黄色の耳垢・独特の匂い・べたつきがあれば外耳炎などの可能性もあるので、無理に掃除しようとせず、早めに受診しましょう。
5呼んでも耳が反応しなくなったら聴こえ方を確認してもらう
耳をよく動かしていた犬が、名前を呼んでも耳を向けなくなった・大きな音に驚かなくなったという変化は、聴力の低下が関わっていることもあります。年齢を重ねた犬で気づかれることもあります。大きな音で確かめようとはせず、触れる前に視界に入るなど驚かせない配慮をしながら、気になれば動物病院で確認してもらいましょう。
注意したいケース
⚠️ 片方の耳ばかり気にする、頭を振る・傾ける、耳を掻く、耳が臭う、触られるのを嫌がるといった様子が続くときは、外耳炎など耳のトラブルの可能性もあります。嫌がる耳を無理にのぞき込まず、動物病院へ相談してください。
まとめ
🐶 耳を別々に動かすしぐさは音に注意を向ける場面などで見られますが、動きの左右差だけでは耳の健康状態は分かりません。
🐶 まずは頭を振る・掻く・触られるのを嫌がるといった変化がないかを見て、普段との違いを記録しておくのがおすすめです。
よくある質問
Q. 犬が耳を左右バラバラに動かすのはなぜですか?
A. 犬の耳は左右別々に動かせるので、周りの音に注意を向ける場面などで、片耳ずつ別の方向に向けることがあります。ただし、耳の動き方だけで健康かどうかは判断できないので、頭を振る・耳を掻くといった様子がないかもあわせて見てください。
Q. 寝ているのに耳だけ動くのは大丈夫ですか?
A. 眠っている間に耳だけがピクピク動くことがあり、無理に起こす必要はありません。ただ、寝ている間の様子だけで異常がないとは言い切れません。起きているときに耳を気にする、頭を振るなど普段と違う様子が続くようなら、記録して動物病院へ相談してください。
Q. 耳の動きで病気に気づくことはできますか?
A. 耳の動きの左右差だけで病気かどうかは分かりません。片方の耳ばかり気にする・掻く・頭をそちらへ傾ける・耳が臭うといった様子が重なるときは、外耳炎など耳の中のトラブルの可能性もあります。耳の内側に赤みや黒い耳垢、匂いがあれば受診の目安です。
関連する行動もチェック
この行動とあわせて見られることが多い行動です。あわせて読むと、耳や寝姿のほかのしぐさとも比べやすくなります。
📚 参考:日本獣医動物行動学会(行動診療を行う動物病院の地域別一覧あり)/AVSAB(米国獣医動物行動学会)Position Statements
※本記事は一般的な動物行動学の知見に基づく参考情報であり、獣医学的な診断に代わるものではありません。愛犬の体調や行動に不安がある場合は、必ず獣医師にご相談ください。



コメント