犬が寄りかかる・もたれかかってくる理由は?体を預ける心理と注意点

犬が寄りかかる、もたれかかってくる、体を預けてくるのは、くつろいでいるとき、撫でてほしいとき、そばにいたいときによく見られる行動です。一方で、怖い場面で寄りかかってくる子や、疲れて休みたい子、シニア犬では体を支えるために寄りかかっていることもあるので、場面と体の様子をあわせて見てあげましょう。

犬が寄りかかる・もたれかかってくる主な理由

体を預けてくる理由として、よく見られるのは次のような場面です。どれに当てはまるかは、そのときの場面と表情で見分けます。

🐾 そばにいたい・くつろいでいる:ソファや床で横に来て、体重をあずけたままうとうとするのは、落ち着いて過ごしているときによく見られる姿です。

🐾 撫でて・かまって:撫でる手が止まったときに、ぐいっと体重をかけてくる子もいます。

🐾 疲れた・休みたい:散歩や遊びのあとに、足元へもたれて座り込むことがあります。

🐾 温まりたい:寒い日や冷房の効いた部屋で、体温を感じられる人のそばに寄ってくることも。

🐾 不安・怖い:雷や来客、病院の待合室などで体を押し付けてくるのは、緊張しているサインのこともあります。

🐾 体を支えている:シニア犬で急に寄りかかりが増えたときは、ふらつきや後ろ足の筋力低下を補っていることもあります。

ソファに座っていると、愛犬が横に来て、体重をあずけてもたれかかってくる。立っていても、足にぴとっと寄りかかる——この「もたれかかり」は、くつろいでいるとき、撫でてほしいとき、そばにいたいときなど、接触を求める場面で見られることがあります。撫でる手が止まったときに、ぐいっと体重をかけてくる子もいます。一方で、雷や来客、病院の待合室など緊張しやすい場面で体を押し付けてくることもあり、不安を感じているのかもしれません。ただ、寄りかかる動きだけで「一番信頼している」「助けを求めている」と気持ちを決めたり、信頼の強さを測ったりすることはできません。場面や表情、震えなどほかの様子とあわせて見て、くつろいでいるならそのまま寄り添い、緊張していそうなら飼い主さんが落ち着いた態度でそばにいてあげてください。どちらの場合も、愛犬が離れたくなったら自由に離れられるようにしておきましょう。また、シニア犬で急に寄りかかることが増えた、ふらつく、自力で姿勢を保ちにくい様子がある場合は、甘えと考えず、後ろ足の筋力低下やバランスの問題も含めて体調を確認してください。立ち姿勢や歩様の変化とあわせて観察し、気になれば受診を。

ソファ・散歩中・寝るとき:場面別の寄りかかり

💬 ソファや床で横にぴったりもたれてくる

体の力が抜けて、目を細めたりそのまま眠ったりしているなら、そばで落ち着いて過ごしていることが多い場面です。撫でるなら胸や肩のあたりをゆっくり。立ち上がるときは急に体をどけず、声をかけてからそっと離れると、愛犬が転がり落ちるのを防げます。おしりを向けて足の甲に座ってくる場合は、おしりや背中を向けて座る理由もあわせてご覧ください。

💬 散歩中や外出先で足にもたれて立ち止まる

知らない人や犬、大きな音が近くにあるなら、不安で飼い主のそばにいたいのかもしれません。刺激から少し離れて様子を見ましょう。暑い日に歩きたがらずもたれてくる、息が荒い、舌の色がいつもと違うといった様子があれば、疲れや暑さによる不調のこともあるので、日陰で休ませて水を飲ませ、落ち着かないときは動物病院へ連絡してください。

💬 寝るときに背中や体をくっつけてくる

温かさや安心感を求めて体を寄せてくることがあります。一緒に寝る場合は、寝返りで踏んでしまわないよう犬用のスペースを端に作り、小型犬やシニア犬はベッドからの落下にも気をつけましょう。

寄りかかられて困るときの教え方

大型犬に全体重でもたれられると、子どもや高齢の家族がよろけたり、来客の服が汚れたりすることがあります。寄りかかりを減らしたいときも、押し返したり叱ったりせず、代わりにしてほしい行動を教えるのが基本です。

🐾 寄りかかる前に座らせる:近づいてきたら「おすわり」を合図し、座れたら撫でたり褒めたりします。

🐾 自分の場所を用意する:ソファの横や足元にマットを置き、そこでくつろげたら褒めて、もたれずに過ごせる場所を増やします。

🐾 体重をかけてきたら静かに一歩離れる:大きく反応せず、そっと離れてから、落ち着いたところで声をかけます。

🐾 家族で対応をそろえる:人によって応えたり応えなかったりすると、愛犬が混乱しやすくなります。

寄りかかってくること自体は、多くの場合、困った行動ではありません。「ここではOK」「この人にはやめておこう」と場面を分けるくらいの気持ちで、無理のない範囲で教えていきましょう。

「ただの甘え」と決めつける前に:場面と体調で確認したいこと

寄りかかる理由は場面によって違い、シニアの急な増加にはふらつきなど体の変化が関わることもあります。どんな場面で、どのくらい体重をかけてくるかを見ておきましょう。

🐕 くつろぎ中に体重をあずけてもたれてくる

併せて見られること:うっとり・そのまま眠る

考えられること:そばで触れていたい場面のことも

→ 寄り添いつつ自由に離れられるように

🐕 雷・来客・病院で体を押し付けてくる

併せて見られること:震え・耳が伏せる

考えられること:不安を感じている可能性

→ 落ち着いた態度でそばに

🐕 撫でる手を止めるとぐいっと体重が増す

併せて見られること:見上げてくる

考えられること:もっと撫でてほしい場面のことも

→ 小さな会話として応えて

🐕 シニアで急に寄りかかりが増えた

併せて見られること:ふらつき・立ち上がりの遅さも

考えられること:筋力低下やバランスの補助の可能性

→ 歩様を観察し気になれば受診

🐕 もたれながら他の家族や犬を牽制する

併せて見られること:間に割り込んでくる

考えられること:そばの場所を譲りたくない気持ちの可能性

→ 構い方のバランス調整を

状況別の読み解き方

💬 くつろいでいる時に寄りかかってくる

そばで触れていたい場面のことがあります。そのままゆったり寄り添ってあげましょう。

💬 苦手な場所・状況でぴったり密着してくる

不安を感じていることがあります。優しく落ち着いた態度でそばにいてあげましょう。

飼い主ができる対策

1リラックス場面のもたれは穏やかに受け止める

くつろいでいるときのもたれかかりは、撫でて応えたり、そのまま寄り添ったりして、穏やかな時間として楽しんでください。体を寄せてくる強さで気持ちの深さを比べる必要はありません。愛犬が自分のタイミングで離れていけるように、抱え込まずにいてあげましょう。

2不安場面のもたれは「平然と」支える

雷や病院でのもたれは、不安を感じているときに見られることもあります。大げさに慰めず、飼い主さんが落ち着いた態度でどっしり構えてあげてください。怖がる様子が強いときは、その場を離れるなど、刺激から距離をとることもあわせて考えましょう。

3体重の増し方は「もっと」のサインのことも

撫でる手を止めたときにぐいっと体重が増すのは、「もっと撫でて」と求めていることもあります。応える・休むはあなたのペースで構いませんが、この小さなやりとりに気づけると、スキンシップがより楽しくなります。

4シニアの急な寄りかかりは体のチェックを

高齢になって急にもたれ・寄りかかりが増えたら、後ろ足の筋力低下やふらつきを補っている可能性があります。自力で姿勢を保ちにくい、立ち上がりに時間がかかるといった様子があれば、甘えと考えずに動物病院で相談してください。

5大型犬のもたれは「受け止め方」に注意

大型犬が全体重でもたれると、子どもや高齢の家族には負担になることがあります。もたれてよい相手と場面を家族で調整しつつ、座った状態で受け止めるなど、お互いに安全な形を作ってあげてください。

まとめ

🐶 もたれかかりは接触を求める場面のほか、姿勢や体調とも関わるので、信頼の強さと決めつけず場面ごとに見てあげましょう。

🐶 寄りかかる理由は、そばにいたい・撫でてほしい・疲れた・寒い・不安などさまざまなので、場面と表情から見分けてあげましょう。

🐶 まずはくつろいだもたれを穏やかに受け止め、暑い日の散歩中や、シニアでふらつきや急な増加があるときは体調を確認するのがおすすめです。

🐶 寄りかかられて困るときは押し返さず、「おすわり」やマットなど代わりの過ごし方を教えていきましょう。

よくある質問

Q. 犬がもたれかかってくるのはどんな気持ちですか?

A. くつろいでいるとき、撫でてほしいとき、緊張する場面など、いろいろな場面で見られます。「一番信頼している」と決めつけることはできないので、表情やほかの様子とあわせて見てあげてください。急に増えた場合は、体調の確認も大切です。

Q. 怖がっている時にもたれてきます。抱きしめるべき?

A. そばに居させてあげてください。大げさに慰めるより、飼い主さんが落ち着いていることを意識しましょう。無理に抱き寄せたりせず、愛犬がもたれるか離れるかを自分で選べるようにしてあげてください。

Q. 老犬が急に寄りかかるようになりました。甘えですか?

A. 甘えの場合もありますが、後ろ足の筋力低下やふらつきを、体を預けて補っていることもあります。立ち上がりの遅さ・歩様の変化・段差のためらいをあわせて確認し、当てはまるなら受診で筋力と関節のチェックを受けてください。

Q. 寄りかかってくるのをやめさせたいときはどうすればいいですか?

A. 押し返したり叱ったりするより、近づいてきたら「おすわり」を合図して、座れたら褒める、足元にマットを置いてそこでくつろげたら褒めるなど、代わりの過ごし方を教えるのがおすすめです。体重をかけてきたときは大きく反応せず、静かに一歩離れましょう。家族で対応をそろえると覚えやすくなります。

関連する行動もチェック

この行動とあわせて見られることが多い行動です。あわせて読むと、そばに来るときのしぐさを場面ごとに比べられます。

🐕 休日のお出かけ先探しに、店内で一緒に過ごせるお店の検索をどうぞ。

愛犬と一緒に過ごせるお店を探す

わんグルは店内ペット同伴OKのお店だけを集めた検索サイトです

📚 参考:日本獣医動物行動学会(行動診療を行う動物病院の地域別一覧あり)/AVSAB(米国獣医動物行動学会)Position Statements

※本記事は一般的な動物行動学の知見に基づく参考情報であり、獣医学的な診断に代わるものではありません。愛犬の体調や行動に不安がある場合は、必ず獣医師にご相談ください。

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。